持ち帰り仕事・サービス残業、これって普通? 考え方と対処法
この記事のまとめ
- 園の指示や、やらざるを得ない状況で行う作業は、労働時間にあたる場合がある
- まずは「何に・どれだけ時間がかかっているか」を記録する
- ICT化や分担の見直しが進んでいる園を選ぶのも、負担を減らす方法
行事前の壁面づくり、指導案や日誌、おたより、製作の準備。保育士の仕事は、子どもが帰ったあとや家に帰ってからも続きがちです。「みんなやっているから」と思っていても、本当にそれで大丈夫でしょうか。
労働時間の考え方の基本
厚生労働省のガイドラインでは、労働時間とは「使用者の指揮命令下に置かれている時間」とされています。はっきり指示された作業だけでなく、やらざるを得ない状況で行う作業(黙示の指示)も、労働時間にあたると考えられています。
たとえば、次のようなケースは注意が必要です。
- 「行事までに壁面を仕上げて」と言われ、勤務時間内には終わらない量だった
- 着替えや準備、片付けのために、始業前や終業後に職場にいることが事実上求められている
- 研修への参加が事実上の義務なのに、勤務時間外に行われている
もちろん、個別のケースが労働時間にあたるかどうかは、状況によって判断が変わります。
まずは記録をとる
モヤモヤを感じたら、まずは1〜2週間、次のことをメモしてみましょう。
| 記録すること | 例 |
|---|---|
| 日付 | 10月3日 |
| 作業の内容 | 運動会の壁面づくり |
| かかった時間 | 自宅で2時間 |
| 指示の有無 | 主任から「来週までに」と言われた |
記録があると、園長や主任に相談するときに、具体的に話ができます。
負担を減らすための対処法
- 分担の見直しを相談する:一人に偏っていないか、クラスや学年で分けられないか
- やり方を簡単にする:壁面や製作物を毎年使い回す、テンプレートを共有する
- ICT化を提案する:連絡帳や記録のアプリ化で、書く時間を減らせることがある
- 園の外に相談する:未払いの残業代など、園と話しても解決しない場合は、労働基準監督署や総合労働相談コーナーに相談できる
働き方や園を変えるという選択肢
持ち帰り仕事の量は、園によって本当に大きく違います。業務の効率化や分担に力を入れている園もあります。転職を考えるなら、見学や面接で「行事前の残業や持ち帰りはどのくらいありますか」と聞いてみましょう(いい園の見分け方チェックリスト)。
時間の負担そのものを減らしたいなら、時短やパート、派遣という働き方もあります(派遣・パート・時短という選択肢)。
参考にした公的情報
この記事は一般的な情報をまとめたもので、個別の労働問題への助言ではありません。職場のトラブルは、各都道府県の労働局にある総合労働相談コーナー(無料)などの公的な窓口にも相談できます。